DXの浸透などをきっかけに、さまざまな事業や作業のオンライン化が進んでいます。検定や試験もその例に漏れず、オンラインで開催される事例が増えているのです。今後は各種検定・試験の受験方法が、オンラインに移行する可能性もあるでしょう。本記事ではオンライン検定の概要や課題、メリット、実施方法やポイントなど解説します。
目次
まずはオンライン検定の意味や概要について、以下で解説します。
オンライン検定とは、検定や試験をオンライン上で実施する方法を意味します。実際の会場で問題を解くことを求めるのが検定の基本でしたが、近年は試験内容によってはオンラインで実施されるケースも増加しています。
本試験はオフラインで実施し、更新試験のみオンラインで済ませるなど、使い分ける事例も増えています。オンライン環境は検定・試験をスムーズに進めるのに適している上、昨今は多くの家庭にネット環境が整っているため受験者の負担にもなりにくいです。そのため今後も、オンライン検定を中心に実施する資格や受験が増加する可能性があるでしょう。
企業はオンライン検定・試験を、積極的に導入しています。その背景には昨今の新型コロナウイルスの影響があり、感染予防策の一環として導入された経緯を持つ企業は多いです。ソーシャルディスタンスの確保をスムーズに行うには、人を集めて実施するのではなく、オンラインで実施する手法が適しています。
検定をオンライン化する方法は難しくないため、社会情勢の変化を機会にオンラインに移行する企業が増加しているのです。
企業が検定や試験をオンラインで実施することには、さまざまなメリットがあります。
オンライン検定試験の実施は、会場コストを削減できるメリットがあります。従来は回答者が座る席や受付スペースの確保などが検定試験には必須でしたが、オンライン化によってそれらが不要となりました。
受験者が大人数になるほど収容のキャパシティが大きい会場が必要になるため、企業側のコストが増加します。その点、オンライン検定であれば会場の確保する必要がないため、コスト削減に効果的です。
オンライン検定試験を実施すると、運営者と受験者の両方が移動コストを削減できる点もメリットです。試験官を派遣する必要がなくなるため、企業は交通費・人件費を削減できます。会場への移動費用がなくなることで、受験者も受験費用を抑えられるでしょう。
特に都心から離れた場所に住む受験者は、オンライン検定試験になることでより気軽に試験を受けられるようになります。企業側としても受験者数の増加に期待できる点が、メリットの1つになるでしょう。
オンライン検定試験なら、ソーシャルディスタンスを簡単に保つことが可能です。3密もなくなるため感染拡大を防ぎ、ウイルスによる被害を回避できます。
そもそも人が集まらないことから、クラスターが発生するリスクもありません。会場内で感染が拡大すると、企業や検定試験の評判に悪影響を及ぼす可能性もあります。事前にオンライン検定試験を前提としておけば、受験者にも余計な心配をさせずに検定試験に臨んでもらえるでしょう。
万が一試験会場でウイルスのクラスターが発生した場合は、ニュースとして報道されるなどのレピュテーションリスクが懸念されます。企業ブランド毀損になる可能性もあるため、リスクヘッジの意味でもオンラインでの実施が望ましいと考えられるでしょう。
オンライン検定試験を導入する際には、多くの課題に対する対抗策を用意する必要があります。
オンライン検定試験では、カンニングやなりすましなど多くの不正が実施されると予測されます。何も対策を取らないままオンライン検定試験を実施すると受験者側は自由に不正ができてしまうため、試験結果に信用がなくなってしまうでしょう。
オンライン検定試験での不正を防止するには、本人確認をネット上で行える機能やデータの録画機能を活用し、「不正が不可能」な環境を構築するのがポイントです。
オンライン検定試験における不正防止を本格的に行うのなら、専用の対策ツール・サービスの導入が必要です。不正防止機能を多数搭載したツールを活用することで、隙のないオンライン検定試験が実施できます。
人力でオンライン検定試験中の不正を見抜くには限界があるため、専用のツールやサービスを活用するのが重要です。試験担当者の負担軽減にもつながるため、積極的な導入が推奨されるでしょう。
専用ツールのほか、eKYC(electronic Know Your Customer)と呼ばれる本人認証を実施した上でオンライン検定試験をはじめるケースも多いです。
オンライン検定試験でカンニングや不正対策を実施する際には、以下の手法が参考になります。
オンライン検定試験では、eKYC(electronic Know Your Customer)で本人認証を行ったり、顔認証機能を使ってなりすましを防ぐことがポイントです。オフラインのように顔写真付きの証明書を画面に映してもらうことで本人と判断する方法もありますが、オンラインの画質では完璧に判別できない可能性も否定できません。
また、確認後にほかの人物と入れ替わられるケースも考えられるため、常に本人認証が実施できる専用機能の利用がおすすめです。
オンライン検定試験では、問題の回答をネットや書籍からカンニングするケースが増加します。受験者が怪しい動きをしていないか確認できるように、受験中の動画データを録画することがカンニング対策の一環です。
一方で、録画した映像をみても、人間の目では不正を見破れない可能性もあります。そこでAIを搭載したカンニング防止機能を活用し、疑わしい挙動がないか自動検知する方法がおすすめです。
オンライン検定試験では、出題形式や問題の順序を受験者ごとに変更する方法も不正対策として導入されることがあります。全員に同じ順番で出題すると、オンラインで答えが流出した際にテストが成立しなくなるでしょう。そこで受験者をグループ分けし、問題の順序を入れ替えるといった対策が有効とされます。
オンライン検定試験を実施する前に、大人数でアクセスしても通信環境に問題がないか確認する必要があります。導入したツールやシステムがきちんと稼働しているか、動画やデータが収集できるかチェックしておきましょう。
受験者にログイン方法や試験の開始手順を共有しておくことも、オンライン検定試験の実施前にやるべきことです。また、当日のトラブルや問い合わせを想定して、受付窓口の設置とマニュアルを用意するのがおすすめです。
オンライン検定試験は、新型コロナウイルスの感染拡大などを理由に急速に普及しています。受験者側にもオンライン検定試験に対応できる環境が整っているケースが多いため、今後も検定試験の1つの手法としてオンラインでの開催が検討されるでしょう。この機会にオンライン検定試験の基本とメリットを確認し、導入に必要なツールを選定してみてはいかがでしょうか。
オンライン検定試験における課題である不正・カンニングを防止するのなら、「スマート入試」の導入がおすすめです。スマート入試はAIを活用して受験者の本人確認、試験中の視線検出、物体検知、パソコン画面の認識などを行って不正を防止します。不正を防止するための機能が多数備わっているのはもちろん、スムーズに導入と利用を開始できるため、はじめてオンライン検定試験を実施する場合でも安心してご活用いただけます。
オンライン検定試験を実施するのなら、スマート入試で不正への対策を進めてみてください。